チャンピオンシップポイント

レッドブルエアレースは、1戦1戦の順位によって与えられるチャンピオンシップ ポイントにより、年間の順位を決定します

チャンピオンシップポイントのルールは年度によって多少の変更があります

最新のルールは2019年から適用されています

決勝の順位により与えられるチャンピオンシップポイントは、このようになっています

順位 ポイント
1 25
2 22
3 20
4 18
5 14
6 13
7 12
8 11
9 5
10 4
11 3
12 2
13 1
14 0

つまり、Round14 を勝ち上がると11点以上のチャンピオンシップポイントが貰ます

それに対し Round14 で敗退しても、最下位にさえならなければポイントが貰える可能性がある、ということです

加えて、予選にもポイントが与えられるようになりました

順位 ポイント
1 3
2 2
3 1

上位3人までポイントがつくというのは斬新です

(2017年までのポイントルールはこちら

この制度について、思うところがあるので、ここで論じさせてもらいます

基本は他のモータースポーツと比べてどうなのか?というところです

まず決勝のポイント制度

2015年までは9位以下、2016/2017シーズンは11位以下になるとポイントがつきませんでした

この制度では、最下位ではないけどポイント取れるまでの実力が無い選手では、最下位と同じ点数です

これだと翌年のスポンサーなどとの交渉材料として、選手側がとっても不利

スポンサーから見たら、点数の取れない選手=下位で露出度が少ない=宣伝効果が少ない、となるのですから、これは仕方ないこと

逆に選手からしたらメインスポンサーなしで飛んでいる人もいるわけで、少しでもスポンサーがほしい

であれば13位までポイントがつくのは、今後レッドブル・エアレースが発展する(=もっとお金が集まる)ためにも必要な措置かもしれません

ほぼ全員にポイントがつく制度は、他のモータースポーツに例がありません

ポイント獲得、すなわち、入賞の意味合いが強いのが通例ですから

唯一評価できるのは、Round8 に上がるか上がらないかで大きく点数が開いていることですね

ここの入賞の意味合いを持たせたのかもしれません

もう一つの改革、予選結果のポイント

これも他のモータースポーツで無いわけではありませんが、3位までポイントがつくのは珍しい

他のスポーツでは予選ではないけど、自転車(ロード)レースで山岳ポイントとかスプリントポイントで上位数名にポイントが付く制度はありますね

しかし、モータースポーツで予選に与える場合は、ポールポジションのみ1ポイントが通例

この制度ですと、予選最速+2位でも優勝と同じ価値になってしまってます

優勝するような選手は、予選も上位にくるでしょうから、差が付くことのほうが多いと見越してのことでしょう

それでも決勝の順位によるポイントが、予選結果で逆転することもある、というのはどうなんでしょうか?

個人的には疑問符が残る制度だと思います

とはいえ、2019年はこのポイントルールで行われることが確定したようなので、どういったチャンピオンシップになるか注目しています

ちなみに、2018年の結果を2019年ルールでシミュレーションしてみました
(横スクロースして見てください)

2018年順位 アブダビ カンヌ 千葉 ブダペスト カザン オーストリア インディアナポリス フォートワース 新制度合計
予選 決勝 予選 決勝 予選 決勝 予選 決勝 予選 決勝 予選 決勝 予選 決勝 予選 決勝
マルティン・ソンカ 18 11 20 3 25 25 1 25 3 4 25 160
マット・ホール 14 1 25 25 20 12 20 1 13 1 22 154
マイケル・グーリアン 2 25 3 20 3 22 18 2 22 2 25 11 155
ミカエル・ブラジョー 11 14 14 22 2 18 5 13 99
室屋義秀 1 22 18 1 0 2 3 11 3 22 2 14 99
カービー・チャンブリス 20 2 2 2 1 4 20 11 11 20 93
ベン・マーフィー 13 4 3 11 14 1 18 18 82
ピート・マクロード 0 12 18 2 3 12 22 3 3 75
フアン・ベラルデ 3 13 12 1 1 18 3 2 12 12 77
ニコラス・イワノフ 4 0 2 12 4 13 20 5 60
フランソワ・ル・ボット 12 3 13 14 13 4 0 4 63
マティアス・ドルダラー 3 1 22 11 0 3 1 2 5 3 1 52
ペトル・コプシュタイン 5 5 5 1 5 5 14 1 2 2 45
クリスチャン・ボルトン 2 1 4 13 0 0 14 0 34

チャンピオンのマルティン・ソンカ選手は変わりませんが、2位と3位、8位と9位、10位と11位が逆転していますね

そう大きな変動はありませんが、場合によってはチャンピオンが入れ替わりなんてこともあるかもしれません

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